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生産性(労働生産性)・生産性向上・労働生産性の種類

生産性や生産性向上という言葉が「生産性向上特別措置法」の法律名や公募事業の条件に記載され地域中小企業、特にサービス業において重要となっています。。


1.生産性とは

生産性は、より少ない労力や投入資源(インプット)で多くの歳出・価値(アウトプット)を生み出す際の寄与度や効率の程度のことをいいます。

生産性向上とは、投入資源の寄与度を向上させることで、より少ないインプットからより多いアウトプットが得られるほどより生産性が高いという関係にあります。

生産性の公式

2.ヨーロッパ生産性本部の生産性の定義と意義

第2次大戦後のヨーロッパ諸国は、第2次世界大戦で衰退した国の経済を復興し、国民の生活水準を着実に引上げていくために人間や原料や動力のような要素を最大限に利用して生産性を向上させる組織的な活動が必要であるとの考えに達しました。そのためヨーロッパ経済協力機構(OEEC)の加盟各国は、アメリカ政府との間に技術援助協定を結び生産性本部を創設しました。
ヨーロッパ生産性本部生産性委員会は、
1959年3月のローマ会議の報告と結論において生産性について以下の記載を行っています。


ヨーロッパ生産性本部の生産性の定義

以下、日本生産性本部のヨーロッパ生産性本部生産性委員会 ローマ会議の報告と結論 (1959年3月 ヨーロッパ生産性本部)

○「生産性とは何よりも精神の態度であり,現存するものの進歩,あるいは不断の改善を目指す精神状態である。
それは,今日は昨日よりもより良くなし得るという確信であり,さらに,明日は今日に優るという確信である。
それは,現状がいかに優れたものと思われ,事実また優れていようとも,かかる現状に対する改善の意志である。
それはまた,条件の変化に経済社会生活を不断に適応させていくことであり,新しい技術と新しい方法を応用せんとする不断の努力であり,人間の進歩に対する信念である。」

○「生産性とは、生産諸要素の有効利用の度合いである」


ヨーロッパ生産性本部の生産性定義の意義

  • 事業者、労働者、業種、地域、国のすべてが対象とされる定義であること。
  • 時代の変化、環境変化、イノベーションを考慮しており、不変の定義と考えられるものであること。
  • 大企業から小規模事業者まで対象であり規模に関係が無いこと、工業からサービス・農林水産業まですべての業種において対応を求められること。

生産性向上は、国ばかりでなく、地域、企業の成功条件であり、その構成員の利益でもあるということになります。


生産性の主な種類

 生産性はそれぞれの生産要素の視点から捉えることができ、労働の視点からであれば労働の生産性(労働生産性)、資本の視点からであれば資本の生産性(資本生産性)となります。

また、投入した生産要素すべてに対して産出がどれくらい生み出されたかを示す指標として全要素生産性があります。 生産性の種類の中で労働の視点からみた労働生産性が最も良く利用されます。 労働生産性は「労働投入量1単位当たりの産出量・産出額」として表され、労働者数や労働時間の生産性の寄与度を示すものです。「労働生産性の向上」は、同じ労働量でより多くの産出物をつくりだしたか、より少ない労働量でこれまでと同じ量の産出物をつくりだしたことを意味します。

生産性の主な種類